
こんにちは。埼大通りむらた歯科です。
当院の院長は、地域の学校歯科医としても子どもたちの歯の健康を守る活動に携わっています。
今回は、学校健診などでもよくご質問をいただく「シーラント」について、その科学的な根拠(エビデンス)とともにご紹介します。
生えたての奥歯はむし歯になりやすい
6歳ごろに生えてくる「6歳臼歯(第一大臼歯)」は、食べかすがたまりやすい深い溝があります。
歯ブラシの毛先が届きにくく、むし歯の原因となるプラーク(細菌のかたまり)が残ってしまうため、特に注意が必要です。
この「深い溝」をあらかじめ樹脂でふさぎ、汚れを防ぐ方法がシーラント(Sealant)です。
“seal(ふさぐ)”という英語の意味の通り、むし歯を未然に防ぐ予防処置です。
シーラントの効果 ― 小児歯科学会の見解
日本小児歯科学会『小児歯科治療ガイドライン2021』では、
「シーラントはう蝕の発生リスクが高い小窩裂溝に対して有効であり、特に萌出直後の永久歯に推奨される」
と明記されています。
特に、6歳臼歯などの萌出初期の永久歯に対して、シーラントを行うことで長期的なむし歯予防効果が得られることが確認されています。
処置は痛みもなく短時間で完了し、歯を削ることもありません。
また、一部のシーラント材はフッ素をゆっくり放出して歯の質を強くしてくれる働きもあります。
学校歯科活動でも広がる「シーラント予防」
文部科学省「学校保健統計調査(令和5年度)」によると、
全国の12歳児のむし歯保有者率は約35%。
しかし、学校歯科医と連携してシーラント予防を進めている地域では、20%前後まで減少している事例が報告されています。
このように、学校歯科医による早期介入と保護者への啓発が、地域全体のむし歯抑制に大きく貢献しています。
当院でも、学校での健診活動を通じて「生えたばかりの奥歯を守る大切さ」をお伝えしています。
厚生労働省も認めるシーラントの有効性
厚生労働省の公式サイト「e-ヘルスネット」では、
「シーラント(小窩裂溝填塞)は、奥歯の溝にプラスチック樹脂を埋めることで汚れを防ぎ、むし歯を予防する方法。特に6歳臼歯など生えたての永久歯に有効」
と記されています。
(出典:厚生労働省 e-ヘルスネット「シーラント」)
国としても、シーラントは科学的根拠に基づく安全で有効な予防処置と公式に位置づけています。
むし歯ゼロを一緒にめざしましょう
シーラントは、むし歯ができてから削る「治療」ではなく、
むし歯になる前に守る「予防」のための処置です。
学校健診で「奥歯に汚れがたまりやすい」と言われたお子さま、
また6歳臼歯が生えてきたばかりのお子さまは、ぜひ一度ご相談ください。
当院では、学校歯科医としての経験を生かし、お子さま一人ひとりの歯の状態に合わせた予防プランをご提案します。
参考文献・エビデンス
- 日本小児歯科学会 編『小児歯科治療ガイドライン2021』
- 厚生労働省 e-ヘルスネット:「シーラント(小窩裂溝填塞)」
- 文部科学省「学校保健統計調査(令和5年度)」
- ADA. Evidence-based clinical practice guideline for the use of pit-and-fissure sealants. J Am Dent Assoc.2016;147(8):672–682.










