マウスウォッシュって意味があるの?
|北浦和の歯医者・埼大通りむらた歯科が解説

 

「マウスウォッシュを使えば、歯みがきは簡単に済ませても大丈夫ですか?」

北浦和の歯医者・埼大通りむらた歯科でも、患者さんからこのようなご質問をいただくことがあります。
ドラッグストアには、「殺菌」「歯周病予防」「口臭ケア」など、さまざまな効果をうたった商品が並んでいます。

では、マウスウォッシュには、実際にどこまで意味があるのでしょうか。
今回は、研究結果をもとに、その効果と正しい使い方を解説します。

 

 

結論:マウスウォッシュは歯みがきの「補助」です

最初にお伝えしたいのは、マウスウォッシュは歯みがきの代わりにはならないということです。

お口の中の細菌は、歯の表面に「プラーク(歯垢)」というネバネバした膜をつくって付着しています。
プラークは、うがいだけでは十分に取り除けません。
歯ブラシやフロス、歯間ブラシを使って物理的に落とすことが、むし歯や歯周病予防の基本です。

また、洗口液は歯周ポケットの奥深くまで十分に届くものではありません。
すでに歯周病が進行している場合、マウスウォッシュだけで治すことはできず、歯科医院での検査と専門的な処置が必要です。

 

 

マウスウォッシュには主に3つの種類があります

ひとくちにマウスウォッシュといっても、配合されている成分や目的は異なります。

  • むし歯予防を目的としたフッ化物配合タイプ
  • 歯肉炎やプラークの抑制を目的とした殺菌成分配合タイプ
  • 香りや清涼感によって口臭を一時的に抑えるタイプ

殺菌成分とフッ化物の両方を含む製品もあります。
商品名や広告だけで判断せず、成分表示を確認し、ご自分の目的に合ったものを選ぶことが大切です。

 

 

マウスウォッシュが役立つ場面
むし歯予防を目的としたフッ化物洗口

むし歯予防について、比較的根拠が明確なのがフッ化物洗口です。
子どもや若年者を対象とした研究では、継続的なフッ化物洗口によって永久歯のむし歯を減らす効果が報告されています。

厚生労働省も、2022年版の「フッ化物洗口マニュアル」を公表しています。mhlw.go.jp

成人でも、むし歯が繰り返しできる方、歯ぐきが下がって歯の根元が露出している方、矯正治療中で磨きにくい方などには、選択肢の一つになります。

 

 

歯ぐきの炎症を抑える補助として

殺菌成分を含む洗口液には、毎日の歯みがきに加えて使用することで、プラークや歯肉炎を減らす効果が報告されています。

ただし、効果はあくまで「上乗せ」です。
マウスウォッシュを使っているから、歯みがきや歯間清掃を省いてよいということではありません。

なお、海外の研究で使われている洗口液と、日本で市販されている製品では、成分や濃度が異なる場合があります。
海外の研究結果が、そのまますべての国内製品に当てはまるわけではありません。

 

 

歯みがきが難しい時期や状態の方

次のような場合にも、マウスウォッシュがセルフケアを補うことがあります。

  • 矯正装置があり、細かな部分を磨きにくい
  • 抜歯や外科処置の後で、一時的に歯ブラシを当てにくい
  • 高齢や体調の問題によって、十分な歯みがきが難しい
  • むし歯や歯周病のリスクが高い

ただし、治療後に使用する場合は、自己判断ではなく歯科医師や歯科衛生士の指示に従ってください。

 

 

マウスウォッシュを使うときの注意点

フッ化物配合歯みがき剤を使用した直後に、別の洗口液で何度も強くすすぐと、お口の中に残ったフッ化物を洗い流してしまう可能性があります。
製品の使用方法を守り、必要に応じて歯みがきとは別の時間帯に使用しましょう。

アルコール配合タイプは、刺激や乾燥を感じる方もいます。
その場合は、ノンアルコールタイプが選択肢になります。

また、マウスウォッシュによる口臭対策は一時的です。
歯周病、むし歯、舌の汚れ、口腔乾燥などが原因となっている場合は、その原因を調べて対処する必要があります。

 

 

「自分に必要かどうか」は検査で考えます

マウスウォッシュは、使えば誰にでも同じ効果が得られるものではありません。
むし歯のなりやすさ、歯周病の状態、だ液の性質、磨き残しの場所などによって、必要なケアは異なります。

北浦和の埼大通りむらた歯科では、だ液検査やお口の状態の記録をもとに、一人ひとりのリスクを確認しています。
そのうえで、担当の歯科衛生士が、歯ブラシやフロス、歯間ブラシの選び方を含め、その方に合ったセルフケアをご提案します。

マウスウォッシュは、目的に合っていれば役立つ道具です。
しかし、大切なのは「何となく使うこと」ではなく、ご自分のお口に必要なものを選ぶことです。

「今使っているマウスウォッシュでよいのか」「自分にはどのようなケアが必要なのか」とお悩みの方は、北浦和・南与野エリアの歯医者、埼大通りむらた歯科へお気軽にご相談ください。

>>だ液検査とは

 

 

参考文献

  • James P, et al. Chlorhexidine mouthrinse as an adjunctive treatment for gingival health. Cochrane Database of Systematic Reviews, 2017.
  • Marinho VCC, et al. Fluoride mouthrinses for preventing dental caries in children and adolescents. Cochrane Database of Systematic Reviews, 2016.
  • Araujo MWB, et al. Meta-analysis of the effect of an essential oil-containing mouthrinse on gingivitis and plaque. Journal of the American Dental Association, 2015.
  • Haps S, et al. The effect of cetylpyridinium chloride-containing mouth rinses as adjuncts to toothbrushing.International Journal of Dental Hygiene, 2008.
  • Pitcher GR, et al. Access to subgingival plaque by disclosing agents using mouthrinsing and supragingival irrigation. Journal of Clinical Periodontology, 1980.
  • A厚生労働省「フッ化物洗口マニュアル(2022年版)」