埼大通り むらた歯科

Tel.048-815-6480むし歯ゼロ

むし歯

Medical

むし歯とは

学術的にはう蝕(カリエス、Caries)と言います。
一般的にはむし歯と言われます。日本人が歯を失う原因の約3割が虫歯と言われ、歯周病に次ぐ第二位の理由です。おそらく老若男女ほとんどの方が知っている病気であるにも関わらず、病態については詳しく知らないのが現状ではないでしょうか。。。

イメージとしては【槍を持った細菌】が【悪い顔をしながら歯の表面を突いて穴を開けていく】と思い浮かべる方が多いでしょうか?

実態は以下です。

 

むし歯の成因

口腔内に存在するむし歯の元となる細菌は、磨き残し、もしくは口腔内に残っている糖質(主にショ糖)を材料に粘り気を出して歯面表層に堆積します。これを歯垢(プラーク)と言います。うがいぐらいでは除去できず、歯ブラシの届きにくい部分のプラーク中では細菌(代表的にはS.ミュータンス菌)がショ糖を代表とする糖質を分解し強酸を作り出します。プラーク中の酸性濃度高まると歯の表面のエナメル質のカルシウムイオン、リン酸イオンが遊離を起こし溶け出します。

一方、唾液には溶けだしたカルシウムイオンやリン酸イオンを歯に戻す再石灰化という機構があります。それらのバランスを保つことで歯が解け続けるのを防ぎ、歯を強い状態に維持します。

逆に言えばそのバランスを崩された状態で歯に穴が開く状態が継続すると結果としてむし歯になってしまうというわけです。

…実に一般的には分かりにくい話です。ですからもう少し噛み砕くと多少語弊はありますが以下となるかと思います。

  • 敵は細菌であり、エサは砂糖。
  • そのエサの内容や与えるタイミングは人間次第で、そのエサの掃除(歯ブラシ)をするのも忘れるのも人間次第。
  • 掃除しにくい歯並びや被せ物が多い口腔内は細菌には有利である。
  • 人間には防御機構として唾液で歯を守る事ができるが、唾液が出にくい時や唾液自体に防御力が足りないと細菌の攻撃を許してしまう。

細菌、砂糖、清掃、唾液、口腔内環境、その他それぞれを修飾する要素、これらをコントロールすればむし歯から歯を守る事が可能になります。逆にこれらがむし歯の発生、進行に対するリスクファクター(危険因子)となります。

 

むし歯の進行

初期のむし歯
C1初期のむし歯

歯の表面はエナメル質で覆われており、むし歯はまずエナメル質に発生します。エナメル質が虫歯になると、光沢がなくなり白っぽくザラザラした感じになります。この状態で削ることはほとんどしません。

歯の内部まで進行した虫歯
C2歯の内部まで進行した虫歯

エナメル質の内側には象牙質と呼ばれる組織があり、むし歯が象牙質まで進むと冷たいものや熱いものを食べた時に歯が痛むことがあります。また見た目は茶や黒色になってきます。硬さもなくなり軟らかくより進行しやすくなります。

神経まで進行した虫歯
C3神経まで進行した虫歯

象牙質の内側には、神経や血管が密集した歯髄があります。むし歯がさらに進行して歯の神経まで細菌感染してしまうと歯髄炎となり、歯がひどく痛みだします。こうなると、むし歯になった部分の歯を削るだけでなく、歯髄まで取らなくてはなりません。この段階まで進むと治療が終わるまで時間がかかるうえ、歯髄を取ると歯がもろくなってしまいます。

歯の根(歯質)が失われた歯
C4歯の根(歯質)が失われた歯

むし歯によって歯の上の部分がほとんど溶けてしまい、歯の根に当たる歯根までむし歯が進行した状態を残根といいます。この状態になる頃には根の先端、骨の中には膿の袋ができることがあります。周囲の骨を圧迫し強い痛みに発展します。また骨の下までむし歯が進行した場合は抜歯対象となる事が多いです。

当院でのむし歯治療への考え方

当院ではむし歯のなりやすさ(カリエスリスク)を前もって把握しておく事を推奨しています。
そうでなければ『水を流しっぱなしの床掃除』になってしまうからです。いつまでたっても床は乾きません。治す傍らでむし歯ができ続けているのであればいたちごっこです。幸いにも治療が終わったとしても、むし歯の原因となっている蛇口から水が出たままでの一年後には…おそらくまたむし歯は発生するでしょう…。
今までの歯科治療はその連続ではなかったですか?また同じように治療だけを続けますか?
勿論医療に100%はあり得ません。リスクを把握していても過去・現在・未来の生活習慣に左右される事なのでむし歯が発生してくる事があるかもしれません。ですがその時ほど再評価を繰り返し双方で原因を探る必要があり、やはりその為にも初期の段階でのリスク判定、問診が不可欠なのです。

 

①リスク検査

【唾液検査】口腔内の細菌の状況、唾液の能力を測定します。
【問診】食事のアンケートや清掃方法の把握、フッ化物の使用状況等を問診し、日々の生活習慣の問題を抽出していきます。また被験者がお子さんの場合は親御さんの口腔状態、清掃状況等お聞きし参考にさせて頂きます。
【総合判定】現状のむし歯のなりやすさをグラフで表示します。

 

②ブラッシング指導、食事指導

被験者がお子さん場合必ず口腔衛生指導を一緒に受けて頂きます。来院時だけではむし歯からの攻撃を防ぐのに十分な口腔清掃はできません。最前線はご家庭での保護者の方々にお願いしております。

毎回でなくて構いません、こちらからお願いした際には診療室内へ同席お願い致します。

 

③再評価

ブラッシングの改善、治療予定部位の歯肉の改善を認めてからむし歯処置へと移行します。

 

④治療

むし歯の大きさに適した治療を選択します。材質等で次のむし歯へのなりやすさの違いも存在します。
なるべく材質の差によるむし歯の再発がないような選択をして欲しいです。
また治療後の自然美を大切にして欲しいので、金属修復以外にもセラミックや歯科用プラスチックによる審美的な治療もご提供できますので担当医、担当衛生士、受付スタッフへご相談下さい。

【セラミック修復】
コンポジットレジンでは形態付与が困難な場合、より強度は必要な場合、より審美性が要求される場合に選択されます。100%セラミックの場合と、一部金属を併用する場合があります。

【金属修復】
臼歯限定の治療。審美的に問題ない場合で、強度が必要な場合に選択されます。金の含有量が高ければ歯への適合性が増し、むし歯になりにくいです。しかしアレルギーの誘発の可能性が低いと言われていた金合金にも反応を示す方も結構いらっしゃいます。必要に応じて皮膚科での金属アレルギー検査をお勧めします。

 

⑤治療後再評価

メインテナンスへ移行し、リスクにより1,2,3,6か月検診に来てもらいます。
大きく口腔内に変化が生じた場合は再度リスク検査を行い、原因の所在を一緒に探していきます。
本当に磨けていないだけなのか、患者さんが良く言われる『歯が弱ったから?』なのでしょうか?
繰り返しの治療の少ない口腔内にする事のメリットは多くあると思います。

妊娠中の方、そのご主人、その近しいご家族の方々へ強くお伝えしたいのが、生まれてくるお子さんにむし歯はないという事です。
殆どの場合がむし歯原因菌は近しい保育者から感染を起こします。
生まれてからの出来ることは(愛情欠如との考えもあるかもしれませんが)口移しを避けたり、食器を分ける事などです。
ですが今できる事、それはご自身の口腔内がむし歯に対してどのような状態であるのかを把握し改善し、むし歯原因菌の少ない環境を整えておく事かと思います。
将来むし歯に悩まされる事のない人生をお子さんに残してあげる事は素晴らしい財産になると思います。